ヒューベリオンさんのロアアームピロ及びスタビリンクピロの製作記


2006年11月3日〜4日にかけて開催される東日本オフの2日目メインイベントとして、
仙台ハイランドのサーキットコースをフリー(全開走行)で走るという企画に合わせ、
更なる足回りの強化&隠しアイテムとしてピロ足化を行いました。
既に12万キロを超える距離を走行している為、ある意味足回りのリフレッシュも兼ねて、
アームごと新品を使う方式を採用することになりました。

発注先と取付けは例によってグランドスラム・アルロイテですが、物自体の作成までは
さすがに今回は出来ない為、専門の業者にパーツの見本を送付して製作を依頼しました。
プレサージュは車重がかなりある為か、こういった足回りの大元の部分は通常の車では
考えられないようなサイズのボルトやパーツを使用しており、ロアアームピロは径が
最も大きいR34GT−R用でも不足していて治具を特注して製作。
また、スタビリンクピロもアーム本体や使用しているボルト等のサイズが通常の車より
大きい為、製作依頼をかけてから出来上がりまでかなりの日数を要しました。

取付け作業もトラックのボルトかと見紛うばかりの巨大な径のボルト(しかもボルトの
強度は最強クラス:通常の市販ボルトの強度=5/プレロアアーム用ボルト=何と14!)
を何本も使用しており、取外し作業の方がかなり難航しました。
以下はロアアームピロ及びスタビリンクピロの製作及び取付けについてです。




ピロ化を行ったロアアームです。
U30のフロント足回りは大変オーソドックスな
ストラット式ですので、構造は至極単純ですが、
それだけに全ての応力がここに集中します。
ピロ化を行ったのはアーム真中の部分の箇所。
他の箇所はピロ化できない、もしくはやっても
無意味と言うことで1箇所のみです。
ダブルウィッシュボーンなどは20箇所とか
ピロ化する場所があるそうで、しかも全部
やらないと意味が無いそうです。
ピロ化を行った箇所の拡大写真です。
径が異常に大きく、最も大きいと言われるR34より
更に一回り大きかった為、実際に製作した業者
(オートスタッフ)で、特別な治具を作成してから
作ることになったそうで、たった1箇所を作るのに
かなりの日数を要しました。
取り外し途中の純正ロアアームです。
使っているボルトの径がトラックを彷彿とさせる程
大きいもので、画像右真中に1本だけわざと
そのままにしてあるボルトが27oありました。
このボルト、強度は最強クラスのものが使われており、
これが4本の他、更にその奥に3本、別のタイプの
ボルトを使ってロアアームが固定されていました。
元々車重がある上、最大で8名まで乗れますから、
このぐらい頑丈に作っていないと足回りが持たないと
言うことでしょう。
取付けられた状態のロアアーム(ピロ足化)です。
前述の4連ボルト+3連ボルトがよく見えます。
走行距離が既に12万キロ以上に達しており、
足回りのリフレッシュも兼ねてロアアーム全てを
新品に交換する方式を採用しました。
従ってこの部分に使われているアームは元より、
ボルト類も全て新品を使っております。
ピロ化されている部分は画面右上の部分になります。
ピロ化された部分の取付け後拡大写真です。
見てのとおり、全てが規格外サイズです(笑)
U30のストラットはこの部分に上下左右の動きや
捩れが集中する為、ここを1箇所ピロ化するだけで、
全く別次元のパフォーマンスを得ることができます。
ピロ化するとダイレクト感が増す代わりに乗り心地が
犠牲になる為、多少状況により突き上げ感があるような
気がしますが、むしろその程度のレベルと思って頂いて
よいかと思います。ショックの減衰力調整で多人数が
乗車するような時でも十分乗り心地確保に対応できると
思います。
外した純正ロアアームのブッシュ部を拡大しました。
さすがにかなりゴムがヘタっているとは思いますが、
走行距離の割に潰れたり切れたりしてませんので、
随分頑丈に作ってあると思います。
コストを重視しなければならない純正なだけに、
大した設計です。
ピロを作る際にオートスタッフに見本として送った
純正のブッシュ(中身)です。
かなり重厚感のある頑丈なブッシュでした。
記念に頂戴したので車に積んであります(笑)
スタビリンクピロの解説書です。
製作メーカーはオートリファイン(ARC)。
見てのとおりちゃんとプレサージュ専用です。
左側に『特注品』との表記がありますが、
メーカーが製作後に「ラインナップ化を検討するので、
車種を教えてほしい」と言ってきたそうですので、
近いうちに走り系の車のラインナップの中に、
何故かプレサージュの車名が加わるかもしれません。
右下の問い合わせ先に頼めば作ってくれると思います。
値段は私の場合、左右で34,000円ですが、
量産化されれば3万円を切るかと思いますので、
費用対効果を考えるとかなりお買い得かと思います。
純正のスタビリンクです。
つなぎ目はゴム製ですし、形状も見てのとおりで
ロアアームとスタビライザーを繋げればよいという
単純な作りになっています。
ブッシュの部分も滑らかには動きませんし、
当然ですが全長も固定で調整はできません。
できあがったスタビリンクピロです。
ピロ化の他に真中の分かれている部分で全長の調整が
可能です。長めにとると剛性UP=突っ張り状態に
なりますが、下手に長さを変えるとバランスが崩れるので、
通常はノーマルと同じ長さで使用します。
ピロ部はボール形状とすることで、高い耐久性と滑らかな
動きを実現しています。
純正のスタビリンク取り付け状態です。
単純にスタビライザーとロアアームをつなぐ役割という
格好ですので、ここを交換する意味合いは非常に大きいと
言えるかと思います。
スタビリンクピロを取り付けた状態です。
スタビライザーはクスコの強化品を使用しておりますので、
純正とは異なります。
軽く装着後に攻めてテストをしてみましたが、
ロアアームピロと合わせて効果抜群で、頭がスッと入る
恐ろしくよく曲がる足になりました。
最低でもインチアップにタワーバー、ショック交換は
していないと、足回りが負けてしまうかもしれません。
タイヤもそれなりに剛性のあるものが必須でしょう。
おまけです(笑)。
ラジエータダンパーが劣化して写真のように見事真っ二つに
なってしまいましたので、同時に交換をしました。
経年劣化に加えて常時熱が加わってますので、こういった
ゴム系パーツはさすがに寿命になってしまうようです。
重たい銅3層のラジエータを取り付けていることも
あると思いますが。
交換後です。このダンパー(ブッシュ?)だけでなく、
取付金具も合わせて交換をしました。
交換前と後を見比べると正に劇的ビフォーアフターです。
交換前は割れだけでなく全体にヒビも入ってました。
結構ラジエータというパーツも振動するそうですので、
このダンパーがひび割れたりしてきたら交換した方が
よいと思います。






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