ヒューベリオンさんの足回りのオーバーホールレポート


今から丁度5年前にワンオフしたオーリンズのショックですが、さすがにオイルの
滲みなどへたりが顕著になってきました。サスペンションとして使用していた
kg/mmも元々の規定値より1cm下がってしまい、最低地上高が維持できない
状態になっており、このままだと9年目の車検を通過しない為、車検を前にして
足回りをオーバーホールすることにしました。
ショックはメーカーでオーバーホールできますが、サスはどうしようもないので
新品に交換。また丁度3年目を迎えるブレーキローターもスリットが消えかかって
いる上に、フローティング式の為ベルハウジングがガタガタになってしまい、
元々うるさかったカラカラ音がひどくなってきましたのでこちらも寿命と判断し、
合わせて交換することにしました。

乗り続ける限りはいずれこれらは消耗品の一つですので交換が必要になりますが、
そう滅多に換えるものではない上に、足回りをオーバーホールする際にどんな
パーツが換えられているのかなど、あまりお目にかかれない部分もありましたので、
レポートに纏めてみました。




左よりkg/mmのサス、新しく組むことになった
Trustの<DOW MAX:ダウン量3cm>、
オーリンズのリアショック1対、yone@GOバサさんより
お借りしたバサラの純正リアショックです。
サスは錆びも発生しており結構ボロボロ。
ショックもオイル滲みが発生しており、だいぶくたびれた
状態になっています。サスはディフューザーを組んだ関係から
現状よりをUPさせたかった為、3cmダウンに留めました。
U30は社外品がどんどん製廃になっており今回、
条件に見合ったサスを探すのが一番苦労をしました。
オーバーホールが終わって戻ってきたオーリンズです。
汚れを全部落とした上で再塗装までしてくれるのかと
思っていたのですが、クリーナーによる汚れの洗浄は
やってくれていたものの、再塗装はされてませんでした。
(ちょっと残念!)
シャフトブーツはちゃんと新品に交換されています。
オーリンズではオーバーホールを行うとどのパーツを
交換したのか、証拠として全て同梱して送ってきます。
写真はフロントショックの交換パーツ一式。
左側のシャフトですが表面上は何ともありませんが、
内側は焼けてしまっていました。真ん中のゴムのリングも
潰れてしまっているものや、切れてしまっているものが
いくつかありました。右側のアルミ製のリングと真ん中
下段のリングも表面が焼けてしまっています。
APのブレーキローターが寿命になってしまったので、
新調をしました。AP純正はべらぼうに高かった為、
流用できるローターが無いか?細かい仕様の遣り取りを何度か
行った結果、エンドレスがR34用でラインナップしている
ローターに適合するものがあり、それを使うことにしました。
今度はフローティング式から固定式に仕様を変更。
但し固定しているピンを交換すれば、このローターもいつでも
フローティング式に変更できます。
真ん中のベルハウジングがエンドレスのイメージカラー、
ブルーに塗装されています。厚さや径などAPと全て同じです。
交換することになったAPのブレーキローターです。
ほぼ3年使いましたが、スリットが消えかかっています。
(制動力はまだまだ健在でしたが)
スリットの入ったローターはこのスリットが消えかかった
状態になったら寿命です。厚いローターで厚みが32oも
ありますが、磨り減って31oになっていました。
APローターのフローティング部拡大写真です。
固定されない常時浮いた状態で取り付けられている為、
ローターの冷却性能に関しては申し分ないのですが、
ご覧の通り3年間もプレの重たい車重を受け止め続けると
ベルハウジングが削られてガタガタになってしまいます。
通常は2ローター/1ハウジングの交換らしいのですが、
2t近いプレの車重に1発でダメになってしまいました。
新しいローターを組んだ状態です。
ベルハウジングの青い塗装がちょっと目立ちます。
ローターとハウジングの間に白い部分がありますが、
この部分はパッドが当たらない為、時間と共にここだけ
錆びが発生して汚らしくなってしまいます。
APより若干ベルハウジングの径が小さい分をカバーする
意味で施された処置だと思われます。
延び延びになっていたアライメントの計測を行いました。
4輪にこのような計測器具を取り付けて計測を行います。
計測方法は他にタイヤの外側に装着して行うタイプや、
ホイールの内側に装着するタイプ、中には計測器の上を
走らせただけで計測できるタイプ(機械のお値段が驚きの
2千万円もするそうですが)などがあります。
中身はセンサーや精密器具の塊で、落として壊してしまうと
修理に60万円もかかるんだとか。
フロントを若干補正した後のアライメント測定データ。
右リアが見事に思いっきりアンダーです(笑)
U30プレの2WDはリアのアライメントが取れませんので
補正しようがない上に、設計上からか右がアンダー気味に
なっています。よって調整可能なフロントを右リアのズレに
合わせた補正データで調整をしました。
また測定器の元データは純正の状態でのデータですので、
ローダウンした場合は元データに合わせると逆にズレが
生じてしまいます。この微妙な補正は経験と勘になります。
左フロントのアライメント補正作業中です。
補正前の計測データでは全体的にアンダーが出る値が出ており、
実際に走っていて車の挙動がコンマ何秒か遅れてアンダーが
出ていましたが、補正後に走ってみると出なくなりました。
これまでアライメントがズレた状態で長期間走ったことが無く、
補正前は走っていて挙動が安定しないような奇妙な不安感が
ありましたが、今は無くなりましたのでアライメントのズレは
結構影響が大きいと実感しました。






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