ヒューベリオンさんのバッテリー移設記2






U30のシャーシ特性を利用したバッテリー移設を行ってから
ほぼ7年が経過。通常の液式バッテリーと比較して長寿命を
誇るドライセルバッテリー:オデッセイもさすがに寿命を迎え、
この冬は1週間以上放置するとエンジンのかかりがかなり
怪しい状態になりました。

軽量化も含めて液式バッテリーの80サイズ相当となる
PC925を使用しておりましたが、電装品が7年前と比較して
格段に増え、今後も増える可能性があるため容量的に厳しくなると
判断し、1サイズ上のBL1200(120サイズ相当に)に
交換することとしました。

現状のバッテリーBOXはPC925用に作られており、
大きさが大きくなるBL1200は収まらないのと、
重量が6kg増加するため吊るし方式では強度不足となる
可能性があることから、バッテリー専用の架台をフロア下に
設けてその上に載せることとしました。

重量的には80サイズの液式バッテリーとほぼ同じですので、
重量面のメリットがなくなってしまいましたが、重量配分補正と
低重心化の恩恵は従来どおりとしつつ、大幅に放電能力がUPした
バッテリーを積載することができました。
以下はオイル交換とバッテリー交換で何と1日がかり(笑)と言う
バッテリー専用台の作成記です。





新たに交換することになったドライセルバッテリー、
オデッセイLB1200です。
液式バッテリーの120サイズに相当しますが、
実際の実力は180サイズクラス。
コールドクランキング電流:630A、
5秒クランキング電流:1200A、
最大放電可能電流:2600Aという桁外れの性能を
有していながら、重さはわずか16kg。
80サイズとほぼ同じ重さしかありません。
ドライセルの採用と金属製の筐体を使用することで
横向きでも逆さでも大丈夫なだけでなく、衝撃に強く、
水に濡れても大丈夫です。
丁度写真の真ん中上辺りに付けていた旧バッテリーを
バッテリーBOXごと取り外した後の状態です。
見慣れぬ骨組みはディフューザー用の架台です。
吊るし形式だとバッテリーの重量が1.5倍となる為、
強度に不安が残ることからBOX懸吊方式を止め、
最も強度があるフレームにディフューザーを吊るす
のに使用しているL字型のアングルを使って架台を
新たに作成することになりました。
このアングルと言う素材は鉄塔の骨組みにもその
スケールを大きくしたものが使われています。
取外した旧バッテリーと新しいバッテリーの比較です。
縦・横の大きさはほぼ同じですが、高さが3割増と
言ったところです。重さは右(旧)が10.6kg。
左(新)が16kgです。
液式と比較すると右が80サイズ相当の容量で
55サイズもしくは以下の重さ。左が120サイズ
相当の容量で80サイズとほぼ同じ重さです。
液式よりコンパクトでありながら大容量かつ軽量、
と言うのがこのバッテリー最大の特徴です。
元々付いている端子が使えない為、オプション品の
端子に交換しています。オデッセイは国産・外車を
問わず使用できるよう、3種類の端子が用意されており、
このように簡単に交換することができます。
こうした汎用性の高さも特徴の一つと言えます。
バッテリー台の仮設状態です。
台はフロア下で最も強度のあるフレームを使って
取り付け。L字型のアングルを生かしてその上に
載せると言う方針で作成しています。
上下左右の固定がまだな上に架台の左右の強度を
確保する補強がなされていませんので、この状態で
仕上がり60%と言ったところです。
アルロイテお得意の「切った貼ったで無い物は作る」
の作業によりバッテリー台を仕上げていきます。
時には作った台を溶接も駆使して作っていきます。
(ボディに溶接はしていません。あくまで作成する
架台に対しての溶接作業です)
写真は架台の左右強度を確保するアングルを溶接に
より仕上げているところです。
できあがったバッテリー台の正面です。
後ろにセンターロアアームバーが見えることから
判るとおり、フロントからリア方向に向かっての
取り付け状態になります。バッテリーの後ろは
アングルで囲まれているので動きませんが、
こちらの前方向は抑えがないと動いてしまうので、
抑え板を作成して動かないように固定しています。
端子がボディと接触しているように見えますが、
実際にはボディと2センチぐらい隙間があります。
じゃあ跳ねた時の上の抑えはどうするのか?
ということになりますが・・・。
ちゃんと上下の振動による抑えも抜かりなし。
架台の左右にバッテリー抑えを通す箇所を作り、
上に通した抑え板と固定することで上下方向の
抑えも解決。奇しくもバッテリーを床下に移設を
行って以来、使わなくなっていた純正のバッテリー
抑えのフックがここで復活しました。
このようにいつでも取外せるように作ったのは
バッテリーを交換することを考えてのこと。
床下にこんな出っ張りを作って大丈夫かと思うかも
しれませんが、ディフューザーで覆ってしまうので、
ヒットする心配は全くありません。
ディフューザーとも1センチ程度の隙間があるので、
干渉する心配もなく、逆にぶつける心配がないから
床下に思い切ったレイアウトができたとも言えます。



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